隣のぼーいふれんどサマ。
心の距離=嘘?
事故なんて知らない。
あたし、事故なんてそんなの・・・。
否定しようとして、できなくなった。
あたしには、わからない謎の記憶が存在している。
そのことが、関係している?
事故なんてあったの?
事故・・・。
事故という言葉で、あたしの見た残像を浮かんでくる。
あのオレンジの残像。
少女は怪我をしていた・・・。
そしてその奥には男。
あの少女があたしで、男がエリカさんの彼氏だとすれば、全てが成り立つ。
しかし、自分の幼少期の姿くらいはわかる。
あれはあたしじゃない。
その男との関係もない。
わかんないよ・・・。
今ここに、隣に、俊哉がいてくれれば・・・。
そんな思いでいっぱいになってしまう。
隣で、「大丈夫だ」って。「何も怖くない」って言ってくれたら。
ただあたしの頭を撫でて、手を握って、微笑んでくれたら。
それだけでいいのに、その願いは届かない。叶わない。