隣のぼーいふれんどサマ。

勘違い。



学校がない日曜日なのに、気持ちが沈む。


俊哉のバカ・・・。


出て行ってほしい。


今の状態は同居じゃなく、ただの居候だ。


それに俊哉という人はわからない。


突然帰ってきて、キスして、彼女宣言して、居候になって、彼女(?)の家に泊まって朝帰り、そして謎の寝言。


なんなのよ・・・。


ついついクッションに八つ当たりしてしまう。


そのとき、玄関のチャイムが鳴った。


インターホンの映像が映し出したのは黒色のキャップを深くかぶった人。


男・・・の人かな?


「はい。今行きまーす。」


そう声をかけて出ていこうとすると、急に階段を駆け下りる音が聞こえた。


なんだよ。あたしがいなくったら降りていくるなんて、本当に最低。


俊哉の声が聞こえた気がしたけど、無視して玄関の扉を開ける。


立っていたのは背の低い人。


やっぱり男か女かわからない。


「あのー、どちら様ですか?」


「・・・あんた誰。」

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