Octave~届かない恋、重なる想い~

25歳と33歳の現実

 私、もしかしたら今、プロポーズされた?
 
 これがプロポーズと言えるのかどうかは微妙だけれど、とりあえず結婚を申し込まれたのは確かだった。

 婿養子になって、我が家の問題を解決してくれようと考えている雅人さん。

 私の密かな片思いが見せた夢、だったりして。だとしたらかなり重症だ。

 あまりにも現実味がなくて、呆気にとられていた。

 すると、再び雅人さんが私に語りかけてきた。


「あまりにも急な話で驚いてるかも知れないけれど、俺も実は自分で提案しておきながら驚いてる」


 どういう事なのか、意味が分からず首をかしげる私に、こんな説明をしてくれた。
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