金閣消失(A探偵団3)

金閣爺

○京都府警本部、正面
   雪かきがされ多くの車が止まっている。

○同、記者会見室、内
   長机に山本本部長、出羽と亀山が座っている。
   記者たちがメモを取りながら座っている。
   記者1が立ち上がる。

記者1「事前に予告らしきものは何もなかったのですか?」
本部長「一応こういうものが来ておりました」
   本部長、手紙をかざす。

本部長「『年明けて 雪の積もる日 金閣は
 炎の中を 暗闇に舞う』と書いてありました」

記者1「そのまんまじゃないですか?
 何故公表されなかったんですか?」

本部長「公開すれば大騒ぎになる事は目に見えております。
 それはお分かりですな」

記者2「当日張り込みはされておりましたか?」
本部長「出羽と亀山が張り込んでおりました」

出羽、立ち上がり、
出羽「えー、いきなりヘリコプターが現れまして、
 見上げますと天空に変面の顔が映っておりました。

 音が大きくて声は聞こえませんでしたが、
 幕が下りてきました。
 『変面参上!金閣は確かにいただいた』

 と書いてありました。その幕が
 金閣の上に落ちました。すると突然、
 炎が舞い上がり、あっというまに

 金閣は天空に消えていきました」

記者2「金閣は燃えたのですか?」
出羽「それは大きなパネルでした。
 その後に金庫が1つ残されていました」

記者2「金庫?」
   皆、ざわつく。

出羽「そしてその中には!亀山刑事!」
   亀山、警官と一緒に布をかぶった像を
   台車に乗せて運んでくる。

出羽「この像が入ってました」
   出羽、布をとる。
   金閣爺の像が現れる。
   皆、驚く。

出羽「金閣爺の像です」
   記者たち、席を立って前に行き
   写真をとりまくっている。

   原田と山本が1番後ろに座っている。
   もう一人、忍者の姿をして寝てる奴がいる。
   原田と山本、そっと部屋を出る。

○廊下
   原田と山本が並んで歩いている。
山本「まだまだ続きそうだな」
原田「ああ」

○元の記者会見室
   記者たちが像の写真を撮っている。
記者1「本部長、出羽警部、亀山刑事。
 像のそばに並んでください!」

   像のそばに3人が並ぶ。
   記者たちがカメラを構える。
記者2「出羽撮りますよ!ハイチーズ!」

   フラッシュの閃光。
   像と3人のストップモーション。

                    −完−
< 15 / 15 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

松林B長日記2016

総文字数/3,944

ノンフィクション・実話10ページ

表紙を見る
松林B長日記2015

総文字数/8,991

実用・エッセイ(その他)18ページ

表紙を見る
嵯峨野夢譚(さがのむたん)

総文字数/18,121

ファンタジー152ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop