「あたし、キミが彼と付き合ってるって、知ってるんだよね。」

薄暗い倉庫。
頼まれたものを探しに来ただけなのに、
なんで、こんなことに。

駆け出しのADだから、一生懸命にやるしかない。
早く探して、持って行かなければいけないのに。

目の前で意地悪く微笑む、売り出し中のアイドル。
俺が担当するドラマの、ヒロイン役。

そして彼女が言う、『彼』とは。
たった一人、俺の事を好きだと言ってくれた、人気俳優。

彼女が出演する、ドラマの主人公。

「・・・それで、なんでしょうか。」

焦ったところを見せてはいけないから、精一杯冷静なふりをする。