空っぽのキミに

再会‐純哉side‐

「西崎さん、行きましょうか」

看護師が俺の病室にやって来てそう告げた。

「頼みます」

俺が意識を取り戻してから1週間。

大分身体も動くようになってきて、体調も比較的良好だ。

そして今日、やっとあいつに会うことを許された。

 
見事に片方ずつの腕と脚を折っていた俺は、身体を半分支えられながら、松葉杖を使って何とか歩く。
 

端から見たら、すげぇ情けない格好に見えるだろうなと思った。

 
車椅子を薦められたが、動ける限りは自分で何とかしたいと断った。

 
断ったまでは良かったが、この体たらくって訳だ。
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