Fate.LOVER        ~運命の恋人~
03、緑の森の
「無理無理無理、
魔界なんて
私行けないし」

「死にたいのか?」

「…死にたくはない」

「じゃ、黙っとけ」

尾崎君はこのやり取りを
じっと見ている

話の内容は聞こえてないはず


「よく聞けよ。
まず魔界に行くのは
そう簡単じゃないからな」

夏鳥はそう言うと
私に右手を差し出す

「え?」

「しっかり握っとけ
何があっても絶対離すなよ?」


私はしっかりと夏鳥の手を握った


夏鳥はポケットに左手を突っ込み
なにやら黒く光る物を出した


「いいか、
魔界に行くには必ず
通らないといけないところがある
そこは真っ暗で息苦しい空間だ
普通にしてれば大丈夫。
絶対あわれるな、手も離すな。」

「…分かった。」
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