世界が終わる時の景色
葛藤



「莉麻」

「あっ、じゃあみんな、またね!」


昼休みは彼女と過ごすのが、すっかり日課になった。


「ねぇ、今日は裏庭に行かない?」

「…裏庭?」

「うんっ、紅葉綺麗だし」


裏庭に居れば、教室に居るであろう志乃に見られるかもしれない。


「ほーらっ、行こう!」

「え、あっ…」


半ば強引に引きずられるようにして、
裏庭に連れて来られた。


「ここでいっか!」


制服が汚れるのをものともせず、
無造作に落ち葉の上に座った彼女。



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