金色のシッポ
満月の夜に
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俺と榊原はたいして言葉を交わすこともなく、数日が過ぎた。
そしてある日の放課後。
「悠太!帰ろ~ぜ!」
と行ってきたのは友達のヒカリ。
「おう。」
昇降口に向かった俺たちが見たのはいじめられている榊原だった。
「うっわー… かわいそー」
とヒカリが呟くのも納得できる雰囲気。
「お前かわいいからって調子乗ってんじゃねえよ。」とか「お前男遊び激しいらしいじゃん?」とか、女子いじめのテンプレートのドロドロしたワードが聞こえる。
榊原と言えば、彼女たちに囲まれうつむいていた。
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