【完】★☆恋愛パスポート☆★
第9章 消費期限まで・・・
【消費期限まで約2週間】



す~っと流れる心地よい風が周りの木々を通り抜ける。

そしてその間を太陽がまぶしく光っていた。

そんなさわやかな朝だった。


「おはよう、奈々」

「おはよう、和真」

今日も一緒に高校へ行く2人。


最近は奈優も冷静さを取り戻し、勉学に励んでいた。

もちろん3人が仲良しなのは、変わらない。



大原駅に着くと、ちょうど奈優がいた。


なぜか駅員さんと話をしていたので、

私と和真は、心配になり、奈優のとこまで駆け寄った。

「どうしたの?」

「なくしちゃったの・・・ごめん、奈々・・・」

「ん?何を?」

「2人おそろいのマスコット・・・・・」

「あ~あ~~~大丈夫だよ。仕方ないよ。」

「今、届け物にないか、聞いていたの。

多分、電車の中で落としたと思うから・・・・今、紛失届を書いていたの。」


奈優は、ひどく落ち込んでいた。


「見つかるよ。」和真が優しく言った。

「さあ、遅れるよ。行こう。」


奈優は駅員さんに挨拶し、一緒に高校へ向かった。

< 93 / 277 >

この作品をシェア

pagetop