いとしのくまこさん
10
「はい、これで手術終了」


カバンの中に入っていた裁縫セットを取りだすと、縫い目を目立たせないように右腕と胴体を縫いつけた。


「ありがとうございます」


すでにスタッフたちは帰宅し、教材研究部にはわたしと伊吹くんしかいなかった。


「そういえば聞きたいことがあるんだけど。飲み会の時、どうしてあんな顔したの」
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