実ることのなかった初恋に、恋することが不安になってしまっていた少女……泉ノア。

それはあまりにも深く、残酷な傷あととなって今も胸をしめつける。

だが、ノアが編入した高校で、再びであったそいつは――まるでなんでもなかったかのように接してくる。

ノアは思う。『これは初恋の続きなの？　また、期待だけして、裏切られるの？　そんなのいや』

思いとは裏腹に、惹かれる気持ちを止められないノア。

『こんなの、ひどいよ、圭吾君……』

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