なんで俺じゃあかんねん
第8章
インターハイ1回戦。

さすが、勝ち抜いてきただけあって、どこも強い。

前半終わってハーフタイム。

M高は10点差で負けていた。

でも、これくらいの点数差ならまだ全然逆転のチャンスがある。

第2ピリオドは、途中から真田先輩がベンチに入っていたけど、3,4丸々出るらしい。

それならきっと、ここからだ。


認めたくないけど、真田先輩の強さは半端じゃない。

俺はまだ全然追いつけてない。

相手チームも軽快してるのがわかる。


俺は、上から他の1年と一緒に円陣を組んでいる先輩たちを見ていた。


「いけるかなー。」

隣の斉藤が不安そうな声をあげる。

「これくらいの差なんて、ないようなもんやけど。

相手も強豪やからな。」

リキトも真剣な表情。


そうやな・・・。

インターハイ出場ってだけでも、十分すごい。

これまでの相手とは、やっぱり違う。


でも勝ってほしい。
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