愛言葉
Two Love
「相模、おはよう」
「真祐くん、おはよう」
真咲と微妙な関係になってから早一週間。
今は、真祐くんと一緒に登下校をしてる。
それに、真咲とは話してもないし、廊下ですれ違っても眼すら合わせてくれない。
これって、私たち別れた、のかな?
嫌だ…そんなのやだ。
真咲は『真祐のこと…好きになったんじゃないの』そう言ってたけど、そんな事ない。
だって、私、真咲が好きだもん。
前は真祐くんの笑顔ばっか頭に浮かんでたけど、今では真咲の私に向けてくれる優しい笑顔が頭から離れられない。
もう一度、見られるかな?
いや、見たいな。
「まさき」
手を、繋ぎたい。あの、温かいぬくもりに触れたい。
「まさき…っ」
小さく呟いたその名前。
呟くたびに、優しい笑顔が思い浮かぶ。
真咲―――。
「相模…泣いてる」
「え…あ、ほんとだ、ごめんっ、あくびしたらでちゃった」
思いっきり笑顔を作った…つもり。