桜廻る

二、箱館の地へ





雅がいる場所は仙台だった。


しかし……ここも、落ちた。





「……あとは、箱館か」





土方は短く息をつく。


──戦う地がある限り北へ進む。


そう固く、土方は決意していた。


雅の心臓が高鳴る。


しかし……


もう、そんな事を考えたくなかった。


土方が撃たれるなんて事を。


雅も、ある決意をしていた。





──歴史を、変える。





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