キミが好き

出会い

私とキミの出会いは、ちょっと前。
あの日のことは良く覚えてる・・・
私の頭にキミの蹴ったサッカーボールが当たったこと。


繭side

中学2年の秋ごろ。
新人大会目前、陸上部で元気に走ってます(笑)
私、杉浦繭(すぎうらまゆ)は2-4の陸上部、短距離のリーダーです。
「あぁ~、今週の土曜日は大会かぁ・・・」
「今更何言ってんの?ほら、練習始まるよ!」
この子は私の親友、坂下奈由(さかしたななお)同じ陸上部で同じクラス長距離専門!

今日の陸上部のメニューは・・・

アップ→体操→流し3本→サーキット→ミニハードル→種目練

「うわぁ~、大会前なのにキツい・・・。」
「長距離なんて・・・ヤバいよ、200m10本だって・・・」
うわぁー、長距離災難。
こんな秋って言っても暑すぎるこの時期に200m10本とかヤバいね・・・。
熱中症で死ぬわ(笑)

「アップ行きます」「「はいっ」」
いつものようにアップが始まった。
250mの大周りを3周するのが陸上部のアップ。
でもね・・・ここで悲劇が起こった・・・(苦笑)

アップの2周目。
「あっぶなーい!!!」サッカー部から声がした。
その瞬間・・・

「「ドガッッッ!」」

私の頭に何か固いものが思いっきり当たって倒れた私。
一瞬、何が起こったのか分からずそのまま気を失ってしまった。

>>>

起きたら校庭の隅に運ばれてた。

それと同時に私の目の前に男の子と奈由。
男の子は私の顔をめっちゃ見てくる。
「あれ・・・?私、なんで寝てるの?」
そしたら、男の子が「すみません、俺の蹴ったボールが頭に当たっちゃって」
あ・・・そうだ。
ボール当たって気失ったんだった・・・。
「大丈夫だよ、部活早く戻った方が良いんじゃない?私なら大丈夫だから」
そういうとその男の子は
「ありがとうございます!!」頭を下げて走って戻って行った。

これが私とキミの出会い。

どうやら今の男の子は1年生らしい。
シュート入れたつもりがうっかりゴールポストに当たっちゃって
跳ね返ったボールが私の頭に直撃したんだって(笑)

奈由と部活にもどった。

そして、いつも通り部活を終えて家に帰宅。

あんまりあの子の顔は覚えてないけど
何か、吸い込まれるような不思議な感覚がした。

どんな子だったんだろう。
いちいち部活抜けて謝りに来るくらいだから良い子だろうな・・・
そんなこと考えて
いつものようにパソコンをつけた。
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