♡祐雫の初恋♡

「祐姉ちゃまは、母上さまに抱っこしていただいたのでしょう。

 里桜がお熱の時に母上さまが抱っこしてくださると

 すぐに元気になりますものね」


 里桜は、祐雫の首に腕を回して、

 優祐には聞えないように耳元で囁いた。


 祐雫は、里桜の小鳥が囀(さえず)るような声音と

 ふわふわした肌に包まれて、更に気分がよくなる。


「さようでございます。

 それに、里桜ちゃんを抱っこすると

 とても元気になりますわ」


 双子である祐雫に元気がなければ、

 優祐の元気も、半減する気分になっていた。


 優祐は、抱き合っている二人の妹を見つめながら、

 祐雫が元気になって何よりだと安堵していた。






 

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