澄んだ空の下で
事実の裏に

土曜の夜から日曜にかけて働いたその日の日曜日は一歩もマンションから外に出なかった。

自棄に疲れたんだろうか。

化粧をするのも着替えるのも、とにかく面倒だった。


鞄の中にそっと潜めてある茶色い封筒。

その封筒から引き出す様に、ゆっくりと札を出す。


その日に貰ったお金。


気をきかせたんだろうか。


麗美さんがくれたのは7万円だった。


こんなにいいと言ったのに、麗美さんは頑張ったからって、あたしにくれた。

そして、そのうちの半分は恭からだとか。


あの日の恭は次々にボトルを開け込んでいた。

酔わないその体質に驚かされたけど、って言うか一つ上っていっても未成年じゃん。


それにあたしは恭からお金を貰う為にあの店に行ったんじゃない。


だから、その事もあって今日はあのビルには行けなかった。


会って、どんな顔をすればいいわけ?


だけど、頭ではそう思ってても心は嘘をつけなかった。

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