『世莉ちゃん、モデルなってや』


お兄さんから貰ったデジタル一眼レフを使ってみたい。


そんな理由で。


同じサークルの岩月君からモデルを頼まれた。


断りきれず、つい引き受けてしまったんだけど……。


「あかん。まだ全然固いわ。もっと自然に笑てみ?」


昼下がりの公園。


広場の噴水の前で。


ファインダーを覗き込み、私の表情を確認してダメ出しする。


「こ、こう?」


「あかんあかん。顔引きつってんで」


岩月君は深いため息をついた。