俺様彼氏とあたし様。
ヒロは初めての俺との撮影に『緊張』の文字はない。



かなりやりやすかった。



「お前カメラ向けられるとオーラが変わるんだな…」

「何かそれよく言われる。自覚ナシだけど」

「マジで蓮を超えられるかもな…」



だといいけどな。



蓮司を超えるのは容易なことじゃない…。



それからヒロと一緒にメシを食った。



「ヒロの親って何してる人?」

「寿司職人」

「まさか頑固親父系?」

「腰が低めのナヨナヨ系」



よかった…。



めちゃくちゃ怖かったらどうしようかと思った。



「だから俺らには強くなってもらいたかったらしくて、ガキん頃から空手習わせられてた」

「寧音と?」

「俺より寧音の方が強い」



マジかよ…。



どうりで保健室で殴られた時は激痛だったわけだ。



かなり納得。




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