「…ゆ…め……?」


 木目の壁に床、大きくもなく小さくもない部屋で、少女が目を覚ました。
 ベットで横になったまま未だ夢うつつの状態で、空を切り取ったような水色の瞳をした目を開き、ぼんやりと呟いた。
 少女の疑問に答えるものはいないが、見慣れた部屋の木目の天井が、今までの光景が夢であったと告げている。


 懐かしい昔の夢をもう一度見たさに二度寝したい気持ちは山々だったが、そうすると確実に寝坊しそうだと思い直し、仕方なくベッドから起き上がる。


 服に着替え毛先の方が少しウェーブのかかった薄い茶色の髪を後ろで一つに結び、あの日貰ったペンダントをつけた。
 


 夢で見たあの日から四年の月日が経ったが、その日を最後に少年と会うことはなかった。
 いや、会いに来てくれないが正しいかもしれない。


 すこし沈む気持ちを抑え、そろそろ起きて働いているだろう祖父母の手伝いをする為、部屋を後にする。






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