「あ、優花、こっち」

駅の近くにある居酒屋に入ると、丁度個室のドアを開けて顔を出した知美が手をひらひらと振った。
クツを脱いで部屋に入ると、5人の同期の姿があった。

畳の上には、それぞれの上着やらカバンが散らかっている。

「遅いからどうしたのかと思ってた。
課長に呼ばれてたって聞いたけど、なんの話だったの?」

内心ギクリとしながら、知美に笑顔を返す。

「頼まれてた資料に一部間違いがあって、直してたの」
「そうなんだ。課長って、一ヶ月前に入った人でしょう? どんな人なの?」
「……噂とか結構聞くんじゃない?」
「聞くけど、実際とは多少違うかと思って。
どんな人?」
「どんな人って……、仕事ができて、優しいと思うけど……」