僕の気持ち 私の気持ち SS
眩しい昼休み





   ―――― 眩しい昼休み ――――






   久嗣 (ひさし)   美菜夜(みなよ)








別のクラスへ行くのは、結構気まずい。
廊下を通るのも、少し緊張する。
ドアの前になんて立ったら、よそ者の目でチラチラ見られるし。
お前、ここのクラスじゃねーじゃん、見たいな目がたくさん。

だけど、私は今日も頑張って自分のCクラスからAクラスまで行くの。
だって、久嗣君がいるから。

中を覗けば、大好きな久嗣君は今日もキラキラと笑っていて。
友達と仲が良さそうで。
その姿を見られるだけで、私は幸せな気持ちになるんだ。

戸口に居る私に気づいた友達の由紀が、にこりと笑って席を立った。
そして、二人で屋上へ。
これが、いつもの昼休み。

ほんの少しだけど。
たった一瞬だけど。
久嗣君に会える、唯一のとき。

久嗣君は、私の存在なんて気づいてもいないだろうけど。


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