猫なで声を発しながら、俺の腕に巻き付
いてきた北野。



今日は文化祭だからなのか、いつもより
も香水の匂いがキツい。



「北野……」


「ねぇ、もう行こうよ!黒木も渡辺も、
揃ってるんだしさぁ?」



……なんだ、コイツ。



さっきから心優の存在に気付いてるくせ
に、まるで気づかないフリをして。



わざとらしく身体寄せ付けてきて……ウ
ザいな。



「───……ごめん北野、離れて」



本当は今すぐにでも突き飛ばしたいくら
いだったが、やんわりとそう言って、北
野の肩を押す。



すると北野は、むう、と怒りだした。



「引き剥がすことないじゃん!」


「……うん、ごめん。だけど俺さ、好き
な女の子が居るから」