【完】結婚させられました!?
「……純、手伝え」
「えー。なんでよ、やだよー。だって手
伝ったらどうせ心優ちゃんとイチャイチ
ャするんでしょ?」
なんかそれはムカつくし、と笑う純を睨
む。
薄情な奴め。
「ていうかもうすぐ花火、上がるんじゃ
ない?」
ふと、夜空を見上げながら純がそう言う
。
俺は出来上がった焼きそばをトレイに詰
めながら、チラッと空を窺った。
……あーあ、心優と見たかったのにな、
花火。
ほんとにもう一週間以上、心優に会えて
ない。
やってるのはメールのやりとりと、電話
だけ。
電話で心優の声を聞くたびに、会って触
れたい衝動に狩られる。
「……くっそー、触りてぇ」