O.L.~Maple Honey Syrup~
青天の霹靂
「柚季♪」
「部長…って!どうして?」



幼なじみは溺愛している彼女を会議室へ連れ込んだ。



といっても…彼女チャンを会議室へ呼んだのは俺だけど。



さっきいきなり「会議室を貸せ」なんて内線が入った。



経理部には会議室がないから、こうしてちょくちょく営業部の会議室に篭る。



ご丁寧に「使用中」のプレートを掛け、ブラインドを閉める。



勝手知ったる他人の家か?



この幼なじみは彼女に一目惚れし、アタックした結果めでたく成就。



その時の話しを聞いた俺は『一目惚れとか無いわぁ』って失笑した。



それから数週間後…まさかの一目惚れをした。



しかも大分年下…新人社員ことフレッシュウーマンに一目惚れ。



―…‥
――…‥
―――…‥



いつもお昼を一緒に食べていた幼なじみは彼女と逢い引き中。



そんなこんなで外で食べようと出たら、桜を見上げている新人サンがいた。



風に吹かれて散った桜の花びらを手に取り微笑んだ。



何かが弾けた。(何処で聞いたような言葉)



居ても立ってもいられず近付いた。



立場上、俺は大分上だから恐縮しっぱなし。まともに会話なんて出来なかった。


困り果て…



『麻サン、俺一目惚れしたった』
「あら、あんなに笑ったのに?」
『そう、あんなに笑ったのに』



麻サンに色々相談し、サポートもあって無事に成就。



HappyなLOVEが待っているのかと思っていたのに。



守ってあげたくなる女の子を実写化したような彼女。



休み時間になると何処からともなく野郎共が寄ってくる。



女の同期が蹴散らしてくれるから良いが、彼女は新人だが営業部のホープ。



5月下旬には本格的に外回りにでている。



そうなると、待ってましたとばかりに近寄る男共。



「新人を囲むのは如何な事かと?」



もう1人の幼なじみが窘めた。



それからもろには近付かないが、飲み会のお誘いは引っ切り無し。



―…‥
――…‥
―――…‥



「六?どうしたの?」
『何でもないよ』



昼間の事を思い出したら、出会った頃の事まで蘇った。



「私の話し上の空だった」
『ごめんね…』



プクッと頬を膨らました表情が堪らなく可愛い。このまま押し倒しそうになる。



そんな事をしたら本格的に怒られる。本気で怒ららしたら大変な事になる。



1週間は口を聞いてくれない。ご飯を作ってくれない。



こうして触らしてくれない。
< 5 / 59 >

この作品をシェア

pagetop