ベストマリアージュ
「ごちそうさま」


急いでご飯を頬張ると、早々に食器を片付けてリビングから遠ざかる。


母はまだ何か言いたそうだったけれど、気づかないふりをして自分の部屋へと引っ込んだ。


目標体重まで、あと二キロ。


絶対きれいになってやる!


もう一度そう決意して、出掛ける支度をする。


鏡の中の自分は前よりもいい顔をしているような気がした。


階段を駆け降り、リビングのある扉から母に声をかける。


「いってきます!」


母の返事を待たずにそう言い捨てると、私は玄関を勢いよく飛び出した。


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