温め直したら、甘くなりました
初めてのデート

茜が好きな食べ物ってなんだろう。


茜が好きな場所ってどこだろう。


茜が喜ぶデートって……



「うわぁぁ……考えれば考えるほど解らん!」



俺は仕事場で、机にひじをつき頭をがしがし掻いていた。



「先生、新作の構想ですか!」


「……ああそうだよ。ふたりの初めてのデートの場所で悩んでいるのだ」


「デート、ですか……」



腕を組みながら何か考え始めた安西。

こいつはいつも俺に付きまとっているから彼女なんていないんだろうな。

……つまり、安西の意見はあてにならないってことだ。



「――お花見なんて、どうですか?」


「花見……」



……なんだよ、安西。意外とナイスな思いつきをするじゃないか。


桜と、茜……そのツーショットを想像しただけで、うっとりしてしまう。



「いつですか?元奥様とのデートは」


「来週の月曜だ。…安西、前も言ったが茜は今でも俺の妻だ。そして何故茜とのデートだと解った」


「先生が上の空の時は、だいたい奥様のことを考えているときと決まっています」



……そうだったのか。気づかなかった。

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