イジワルするのはキミ限定*

○お仕置きするしかだよね




『なるべく汪爾くんと関わらないようにしよう』



――そう誓ったはずなのに。





……現実はそう、うまくはいかなかった。



「ちょ、汪爾くん……っ!なんで机くっつけてくるのっ」



「だって教科書ねーし。だからユズコに見せてもらうんだよ」



私に有無も言わさず、机をくっつけて距離を縮めてくる汪爾くん。



汪爾くんと関わらない、って決めてはみたものの……。



汪爾くんの強引で俺様な性格に、私は振り回されっぱなしだ。



どうして私の周りには俺様な人が集まるのだろうか。



私って、俺様な人からすると扱いやすいのか?



……なんかそれって、私がMみたい。





「……って、汪爾くん!ラクガキしないでよ!」



ふと自分のノートに目をやると、汪爾くんがシャープペンでなにかを書いている。




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