イジワルするのはキミ限定*

○手、出さないでくれる?




翌日。



4時間目の授業中。





「……あのー……汪爾くん?」



痛いです。



ものすごく。



なにがって?



……となりからの、汪爾くんからの視線が。



今日1日、朝から今まで、汪爾くんからずっと見られてる。



私、なにかしたっけ……?




「あの汪爾くん、前向かないと先生に怒られるよ?」



「んー……」



返事はするものの、視線は私に向いたままだ。



ど、どうしたのかな……。



汪爾くん、今日はなんか口数も少ないし……。



熱でもあるのかな?



でも、顔は赤くないし咳もしてなからちがうか。



なんて思っていたら、4時間目の授業は終了した。



< 320 / 350 >

この作品をシェア

pagetop