眩い日差しが新緑を鮮やかに輝かせる五月の薄暑。
午前の講義が終わり、賑やかな学生たちで溢れかえった大学のカフェテラスの一角で、甲斐崎 真那(カイザキ マナ)は姉の甲斐崎 妃那(カイザキ ヒナ)と一緒に昼食を摂っていた。

カフェで人気の日替わりベーグルサンドは妃那のお気に入りで、美味しそうに食べるその姿を微笑ましく見ながら真那は自分が買った彩り野菜とグリルチキンのサラダを口に運ぶ。

滴を纏うアイスカフェオレは早くも氷が半分ほど溶けてしまっている。
それを緩やかにストローで混ぜていると、じっと此方を見る妃那の視線に気付いた。

「どうかした?」

「んー、真那ちゃんのサラダ美味しそうだなぁって思って」

「良いよ、どうぞ?」

サラダとチキンをフォークに刺して、妃那の口許へと差し出す。
そうすると、とびきり嬉しそうな笑顔を浮かべた妃那は小さな口をいっぱいに開けて嬉しそうにそれを食べた。

身内の欲目かもしれないが、妃那は本当に可愛らしいと思う。
コクンっとサラダを飲み込んだ妃那は自分の食べていたベーグルサンドを真那へと差し出した。

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年の差  偽装  シリアス 

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