セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
「…男手が必要な時はいつでも頼るといい」



「あ、で、でも・・・」

藤ヶ谷課長は厄介ゴトを嫌うと人だとマスターは言っていたけど。

積極的に私たち親子と関わり合おうとしてくれた。



私に好意を持ってる?


でも、今日が初対面だし。



「…俺は父子家庭で…最終的には施設に預けられた人間だ。片親で子供を育てる苦労は…分かっている…」




「そうだったんですか・・・」


同情か。


心の片隅で少し残念に思っていた。



大手の会社に勤めて、若いのに役職に就く人。

イケメンで優しいし…素敵な人だ…


モテるだろうし、私みたいな子持ちの女を相手にするはずない。


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