あの加藤とあの課長

分からない嫌

目を覚ますと喉がジリジリと焼けるように痛かった。しかも、体が怠い。



「っ…。」



お腹も痛い…。



「最悪…。」



どうやら風邪を引いたらしい。しかもこれは、生理とのダブルパンチ。


私は生理痛がかなりひどくて、本来ならずっと寝ていたいくらいだ。

社会人になってからはなんとか薬を飲んでなんとか凌いでいるけれど。



「あー、もう!」



どういうわけか風邪と同時にくると、生理痛がいつもの比にならない。


痛い。
怠い。



「…会社行かなきゃ。」



仕事溜まってるし、休んで迷惑なんてかけれない。

正直言って、係長だった頃に比べたら少しは気楽なもんだけど。



「んんーっ。」



女に生まれてきたくなかったと思う瞬間だ。



「熱…、計らなくていいや。」



何度あるか知っちゃったら動けなくなっちゃいそうだし。

なんとか支度をすると、重い体を引き摺って会社へと向かった。
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