溺愛マイヒーロー
憧れと白いワンコ様
「琴里、合コン行かない?」

「へ?」



パキ、と小気味いい音をたてて、口にくわえていたポッキーが折れる。

突然のその申し出に、あたしは思わず目を瞬かせた。



「合コン?」

「そ。近いうちやることになってるんだけど、琴里そういうの行ったことないでしょ? だから、たまにはどうかなーって」

「ええ……」



机に片肘をついて、もう1本お菓子を袋から取り出す。

……すきな人がいる、のに、合コンかぁ……。


あまり乗り気じゃないあたしの様子に、瑞穂はぐっと顔を近づけて「どう?」と念をおしてきた。
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