鈴音~生け贄の巫女~

05




昔話に出てきそうなくらいに古風な村は、現代にあるような電灯等あるはずもなく。


夜となれば、無理に火を灯し明かりをつけようとせず闇に紛れ寝てしまうが日常。


しかし今日は違う。

ひとつ、村の中でも一際大きい家、そこはあの柔和な村長の家であり今凜がいる場所でもある。

そんな家から、飲めや歌え、どんちゃんと陽気な音が聞こえてくるに。

何事かとその家の中をちらりと覗けば、きっと見えてくる。


騒ぎに騒ぐ、村の役人達と、それにまぎれておどつく少女。

ひとつ映える銀髪の男は呆れた顔でその様子を少し離れた場所から見ていようもの。


その光景は実に滑稽なり、しかしそれを見た村人は思うのだ。


「嗚呼、これでこの街も安泰だ―――……」……と。


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