夢色シャイン
●第一章

○新学期





「そこっ落とすな!!」


「はいっ!」




ボールが床に叩きつけられる音が、体育館中に響く。


みんなの息遣い、枯れそうな声、シューズの擦れる音。




この全てに胸が弾む。



大好きだって体中で叫んでいる。





「未来っ!」



「はいはいっ!!」



私がとるってことを声を出してアピールする。


真っ直ぐに向かってきたボールが面を作った腕に当たる。



この瞬間が一番ドキドキする。




私の受けたボールは、セッターに向かって飛んでいく。




「レフトいけぇー!!」





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