□□□□□□□セクシー・コメディ□□□□□□□「コンクリート・ジャングル」
力士、美学を語る。



惨敗だった…


電話でのエッチな会話は難しい。

どうしても力士のように
「イッちゃう~」と叫ぶとこまで持っていけない。


お客さんは通話料とサービス料を支払うのだから、気に入らなけりゃ、すぐさま電話を切ってしまう。

スピーカーフォンにして、こっちが胸を触りながらハアハア言ってる最中で、
ブチされてしまうのは、本当に馬鹿にされてる気分になる。


しかも、ヨネダはそれを聞いているのだ。


座りっぱなしで腰が痛くなってきた。
疲れたから、三時で上がることにした。


「お疲れ様でしたあ~お先に~」


パソコンに向かう社員達に、声をかけながらオフィスの中を歩いていると、
「あっ、ありすさん、待って」
と、ヨネダに呼び止められた。


立ち話になった。


「ありすさん。
もうちょっと会話する努力、必要だね。
今日、結局三人しか喋ってないじゃん」


ムカ。なんでタメ口?


「はあ…すいません」

「他の仕事する?」

「は?」

「テレビ電話。インターネットでやり取りします。
ありすさんなら、そっちの方がいいかも。水着持ってる?
出来れば、ビキニ。
それにエプロンします。で、会話しながら、お客さんの要望に応えて、いろんなポーズして。
あ、裸になるのはダメ。
うち、そういうとこじゃないんで。
大股開きとか手ブラまではオッケー」




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