16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~

殺せない気持ち

名良橋君に、キスされた。

その日の夜は、一睡も出来なくて。



「……ヤバいかも……」



倒れたばかりでこれはきつい。

流石に間を空けずに倒れたら、病気のこと勘ぐられちゃうかもしれないし。

休んだら皆に心配かけちゃうかもしれないけど、同じことを繰り返すよりはマシか……。



「……こうやって欠席が増えて……そのうち、学校にも行けなくなっちゃうのかな……」



休み時間馬鹿話に花を咲かせたり、名良橋君達の部活が終わるのを待ってご飯食べに行ったり。

そんなのも全部、なくなっちゃうのかなぁ。

それは……



「寂しいなぁ……」



他の人を傷つけないようにと下した決断は、本当は別れが怖い私のためのものだったのかもしれない。



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