洗面所へ向かう途中、向こうからゆっくり歩いてくる白いコート姿の女性の顔に、なんとなく見覚えがあるなと思った。



彼女とすれ違った瞬間、私はそれが深雪ちゃんだと確信した。



彼女は駅裏の産婦人科病院に通っていると聞いていたので、どうしてこの病院にいるのかわからなかったが、


絶対深雪ちゃんに間違いないと思った。




立ち止まり後ろから彼女の名前を呼ぶと、女はこちらを振り向き、私の顔をじっと見た。


「ミッチ先輩…?」


私がうなずくと、彼女は「うわあ、お久しぶりです」とこちらへ戻ってきた。


以前に比べるとかなりふっくらし、長かった髪もいくらか短くしていたが、そのかわいらしさは変わっていなかった。


「元気だった?妊娠して急に大学やめたって聞いてたから心配してたよ」


「すみません…。先輩こそお元気でしたか?」

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