きみと泳ぐ、夏色の明日
3M  八つ当たりも流される



それから私は1時間ほど保健室で休み、4限目の授業から参加した。教室に戻ると、紗香が泣きそうな顔で飛び付いてきた。


「すず!!大丈夫?今様子を見に行こうと思ったんだよ!」

……また心配かけちゃった。そりゃそうだよね。
水の中で意識を失ったんだから。


「休んだからもう平気」

そう紗香をなだめなから、チラッと周りの人たちの顔を確かめた。


言い争ったあとにやけになってプールに入り溺れた私。

最高の笑い者。バカにされる覚悟はできていた。

しかし、いつも突っかかってくる女子たちは私と目も合わせようとしない。


……?

すると紗香が私のいなかったあのあとの出来事を話してくれた。

それはプールが終わり教室に戻った時のこと。


『間宮さんウケるよね。学校のプールで溺れるとか海行けないじゃん』

『ずっと見学だったのって泳げなかったからじゃない?今度教えてあげなきゃ〜』


そんな高笑いが響く教室で突然ドンッ!!と机を蹴る音が。


『いい加減にしろ。人の失敗を笑うなんておまえら最低だな』

そう女子たちに激怒したのは須賀だった。


『水は10センチあれば溺れるんだよ。その怖さも知らないヤツがなめたこと言ってんじゃねーよ!』

そのあと須賀は教室を出て、暫く戻って来なかったらしい。

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