そして、とうとうお見合いの日がやって来てしまった。


「ちょっと腕を上に上げてください」



「帯着けますねー」



「は、はい……」



言われるままに、体を動かして着付けて貰って……まるできせかえ人形みたい。
着物って苦しい。


美容院で着付けて貰った後、お見合い場所に向かった。



伯母さんが先に来ていて私達を見つけると手招きして来た。
直ぐに伯母さんの所に行くと。



「千夏ちゃん着物だといつもと雰囲気が変わっていいわね」


「そ、そうですか……?」



そう言われて気恥ずかしくなってしまった。



「そうだ、実は相手の方達はもう来てるのよ」


「そうなの?こっちが出遅れてしまったわね」



「急ぎましょう」




テーブルには夫婦と男の人が座っていた。



座っている若い性男が見合い相手みたい。
間近で見たらやっぱり顔立ちが整っていて、イケメンだなと思った。



「それでは、両家が揃いましたので始めさせていただきます」



両親達が挨拶を交わしてテーブルに着くと始まった。


「こちら東條雅人さんで―――――――」


伯母が中心になり、しばらくは和やかに過ぎていった。


相手の男性と目が合ってしまいドキッとして慌てて視線を外して、でもやっぱり気になってもう一度視線を戻すと男性はフッと笑った。


笑われてしまった……恥ずかしいよ。
こういうのって馴れてなくて、どうすればいいか分からないよー……。



「二人の時間もあった方がいいわね。しばらく私達は別の場所にいるから」


「それじゃあ、あとは若いお二人でってことで……。」






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