ごろんと寝返りを打って、紗矢はゆっくり目を開けた。


(……眠れない)


食事の時にあった琴美との一悶着を思い出せば、ため息が口をついてでた。

あの後、何も知らない伊月をテーブルに交え、他愛ない会話を交えながらもくもくと食事を済ませた。

いったんこの部屋に戻ってきてから、卓人に場所を案内してもらい、お風呂を借りた。

傷に差し支えるため湯船には入らずシャワーだけで済ませたのだが、温かなお湯に、少しだけ落ち着きを取り戻すことが出来た。

のろのろとパジャマに着替え廊下へ出ると、卓人と白衣を着た女性が談笑をしていた。

そのまま処置室のような場所に連れて行かれ、女性に足と体の具合を看てもらった後、紗矢はこの部屋に戻って来た。

すぐに卓人はやることがあるからと部屋を出て行き、紗矢はやっと一人になれたのだ。

この作品のキーワード
ファンタジー  甘い  切ない    一途  微和風  恋愛 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。