2011年10月20日
-優が倒れて入院しました

優の友人から連絡が入る。
急性出血性胃腸炎ということだった。ここ数日でかなりのストレスが、優にかかっていたんだろう。最愛の人を失って数日しか経っていない。生活の事、病気の事、友達の事、とにかくたくさんのことを優は抱え込んでいた。

『胸の中がガリガリ削られてる気分』

優はきついとき、こんな言葉をポツリとどこかにのこしていた。メモだったり未送信のメールボックスだったり、あまり人目につかないように気を使っていたんだろか。
身体も心もボロボロになっていたのかもしれない。
それすらも優は隠す。どうしようもなくなるその瞬間まで。
周りの人間に知られたくないというより、心配をかけたくない気持ちが強いみたいだ。
今回の入院で少しはゆっくりできればいいが…

『入院だけは絶対にしたくない』

これは、どの人格も言っていた言葉。
昔も今も入退院を繰り返し、精神状態が悪く自傷や自殺企図をはかる人格がいたためだ。そういった状態での一般病棟での治療は当然難しく、隔離室での入院がほとんどだったらしい。
場合によっては身体拘束を余儀なくされることもあった。
今回は身体的な治療を行うために一般化ににゅういんしたのだが、俺の考えはあまかったようだ。
点滴の処置だけ受けると優は逃げるように翌日には退院してしまった。
症状は落ち着いているということだったので、そのまま迎えに行き家まで送り届けた。

「先生に嘘ついて退院しちゃった~だって学校行かなきゃだし、休んでなんかいられないよね。時間がないもの」

そう車の中で笑いながら話す優の表情は、どこか寂しげだった。
この時何を思っていたんだろう…?

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