2011年12月25日
この日は、優が店で余ったからとケーキをもって家に来た。
一緒に食べはしたものの、やはりきつそうだ。
拒食がつづいているからだろう。
いつもは、そこまで無理して食べないのに、今日がクリスマスだからか?

「おいしい?」
「うん」
「今日は頑張って食べたね」
「うん。今日は特別な日だから」
「特別な日?クリスマスだから?」
「あーそっか今日はクリスマスなんだねー」
「あれ?そういう意味じゃないの?」
「うん。今日は健さんの誕生日なの」

それでここ最近不穏だったのか…

「普通はクリスマスだって思うよねー。健さんとお祝いするの誕生日だけだったから」

悲しいような寂しいような表情を浮かべ泣くのを我慢しているようにも見えた。

「我慢しなくていいんだよ」
「大丈夫。大丈夫。それにこれ以上迷惑かけられないし」
「1ミリたりとも迷惑だなんて思ってないけど」
「私はそれが不安になる若さんは優しいから、どこかで無理したり嫌な思いしてるんじゃないかって」
「そんなことないよ。確かに身体がきつかったりしたときはあるけど、迷惑だなんて一度も思ったことはない」
「だって…」
「だってじゃない。俺のことは心配すんな。優が元気になることが一番安心するし、嬉しいんだよ」
「分かった…ごめん…」

きつさと迷惑をはっきり区別し説明するのは難しいが本当に迷惑だと思ったことは一度もなかった。
むしろ今は優たちが自分の事だけ考えて自立につながるように支えているつもりだ。

それからの優は、やはり寂しさでODや自傷をやめることができなかった。
精神状態の悪化とともに身体状態も悪化していた。何度入院を勧められても優たちは首を縦にふらなかった。
親族であれば医療保護入院にでももちこめるが、親族の協力もなく、それすらできない状況だった。

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