※公開終了間近! イロモノなアタシ
幸せの腹の虫
営業は始まり、あたしはクミさんや蘭子さんのヘルプに回る。


普通の店であれば、No,1とNo,2の間には派閥が存在し、ヘルプもどちらの下につくか決めなくてはいけないけれど、ママの方針で派閥は無い。


競い合う事で、売り上げの向上につながるのだけれど、何せ蘭子さんは開店以来の超古参。


対して、クミさんはまだ入店3年目……。


派閥を作るだけ、無駄というものだろう。


「いやーシホちゃんて、肌キレイー」


女性のお客さんがあたしの肩肉に触りながら言う。


ショーパブという事もあり、女性の入店に関しても制限は無く、正に来る者拒まずの状態だけど、本当であれば同性同士だから、微妙な感じだ。


「そんなコトあるし、栄養がいいから。ホラ、ここのお肌もキレイよー」


毒々しいピンクのスパンコールが付いたドレスのお腹をユサユサとゆすると、ゲラゲラ笑い声を立てるお客さん。



「やっだ、もー」


細くて綺麗な人、初めてのお客さんだけど、本当にそう思う。
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