血染めの鎖

⇒旅支度は命懸け




かちっ、時計の針が動くと同時にがらんからんと時計台の鐘がなった。


そしてその下にて、鬼畜王子【リーク・メル】と口悪奴隷【トルガ】は絡まれていた。



「はあんっ王子ぃ、行ってしまいますのねっ……」


「寂しくなりますわっ」


「はあん?んでテメェみてえな奴が王子と一緒にいんだよっ。テメェは大人しく豚箱で鞭に叩かれてろ」


「相変わらず汚ねぇ格好しやがってよう、お前みたいな奴に優しくしてくれる王子に感謝するんだな」



どれが誰に向けられたものか、読者の皆さんには分かるだろうか?



「ああ、麗しき婦人方。寂しい思いをさせてしまうが、どうか温かな目で見送ってくれ」


「ああ?!うっせえっ、俺がどうしようが勝手だろうよ!つうかお前らこそキモいんだよバアーカッ!
え、なになに?王子王子ぃ~ってそれしか言えねぇ能無し共がようっ!」



これで分かって頂けただろうか。

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