血染めの鎖

⇒その名はトルガ




ギャア、ギャアー


カラスは早起きだと言うのは、どうやら本当のようだ。

ええい、朝からうるさいなと牛小屋の藁の上で丸まる少女。


彼女の手首と足首には鉄枷が。そしてそれぞれ両を繋ぐ鎖は見るからに重そうだ。


しかし、そんな彼女に近づく足音。


ざり、ざり、と地面の上を歩く音は、五感の鋭い彼女にとってうるさいものでしかなかった。


しかし、



「起きろ、トルガ」


「………チッ、もう仕事かよ」



絶対的な存在である主人の声なら、起きるしかないであろう。

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