止まない雨はない
「・・・言えないわ。私の事じゃなくゆうちゃんの事だから。
 勝手に話すことはできない。

 二人の距離が縮んだら、彼女から話してくれるかもね。


 でも、これだけは言っておく。
 ゆうちゃんに本気で惚れていないなら、指一本触れないで。
 もし、恭哉がゆうちゃんを傷つけるようなことがあったら、
 私は絶対に許さない。」


かおりはいつもの軽い感じではなく…本気で心配しているのが分かる。


「ああ。俺自身がまだ分かんないんだ。

 彼女に対しては紳士でいたいと思う。
 この事は浩介にはまだ話さないでくれ。
 もちろん彼女にもだ。」


彼女が俺との食事に喜んでいるのは事実のようだ。
それならば、少しずつお互いを見つめてみてもいいのではないか…


それに…俺が抱えているものを彼女はあんな状態でも見つけていた…

俺の心の中にぽっかり空いているピース。
それにあうのは彼女なのだろうか?
今は分からない…
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