総長からの「愛してる」

死ぬことが、望むもの



ーーーーー


ーーーーーーーーー



來叶の死体を、見たのは……その数時間後のことだった。



精神面でも身体面でも傷付いた私は、悠に連れられ……彼の眠る病院へと足を運んだ。





「……悠希。」



病院にはすでに、鳳凰の幹部が揃っていた。



「…………急過ぎんだろーが。
意味、わかんねえし!!」



いつもは不敵な笑みを浮かべている吉良が、項垂れていた。




「美愛ちゃんは、見ない方がいい。
………残酷すぎる。」



翔太はそう言って止めてくれたけど、私は迷いなく扉を開けた。



そこに、來叶がいると聞いていたから。



あの優しい笑顔で迎えてくれると思ったから。



軽症だと、信じていたから。




< 354 / 443 >

この作品をシェア

pagetop