誠につもる白雪かな
その日は朝から陣を張り隊内がそう然としていた。


幹部たちは隊士たちへの指示や軍議で走り回り、監察方は情報収集に追われていた。



昨晩の宴がまるで嘘のような雰囲気だった。


丞「副長!長州の軍勢が御所に向けて発砲、進軍しています。てきは最新式の銃でこちら側が押されています!」


土「ちっ...攘夷とか言ってやがるくせに最新式だぁ?ふざけるにもほどがあるぜ。」


近「先ほど会津から正式にお達しが出た。我々も出陣しよう!」


山「しかし相手は刀ではなく銃です。魁隊は危険だと。どの隊に向かわせますか?」


土「そうだなぁ...」


その時平助が名乗りをあげた。


平「俺に行かせてくれよ!」


土「いいのか?危険だぞ?」


平「戦にんなもん付き物だ!俺たちの隊が先攻する!」


山「頼みましたよ。」


平「あぁ!行くぞ!」


山「我々も向かいましょう!」


土「よし、総司!隊士を連れて平助たちの隊の後ろにつけ!」


総「承知!」


丞「お知らせします!間も無く薩摩が到着する模様!」


土「やっと来たか。」



それぞれが蛤御門へ向かう中、凛は土方に駆け寄った。


凛「土方さん!」


土「どうした?お前も総司達といけ。」


凛「長州のまとめ役久坂玄瑞は寺島忠三郎と共に鷹司邸に現れます。先回りしたいのですが。」


土「本当か!?」


凛「恐らく...」


土「分かった。俺と一緒に向かうぞ!」


そう言うと近藤に行った。


土「俺と凛は鷹司邸に先回りする!近藤さんは隊を頼む!」


近「あぁ、わかった!」


総「凛!また後で!」


凛「うん!」


微笑むと凛は土方と共に鷹司邸に向かった。
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